デザイナー島塚絵里さんによる
ワークショップ&トークショー
イベントレポート
2019年12月15日、KIITO(キイト/デザイン・クリエイティブセンター神戸)で当社主催イベント“北欧の暮らしとデザイン”を開催いたしました。“Kobe Muoto Collection”で神戸をテーマにしたデザインを提供頂いたフィンランド在住のテキスタイルデザイナー島塚絵里さんをゲストにお迎えしたワークショップとトークショーの様子をご紹介します。
イベント開催場所のKIITOは、神戸市が掲げる「デザイン都市・神戸」の拠点施設です。生活にデザインを採り入れ、豊かな暮らしを実現することをテーマに、様々な取り組みをされています。1927年建造の旧神戸生糸検査所を改修した建物は、歴史を感じる重厚感と西洋風のモダンな印象を持ち合わせます。会場のKIITOカフェは、当時の検査器具や家具を使用した落ち着いた空間で、訪れた方達の交流の場、くつろぎの場となっています。
午前・午後の二回実施した“カラーバス(色のお風呂)”は、離乳食を食べ始める頃から歩き始めるまでの赤ちゃんが果物やピューレを絵具に、布や紙にお絵書きをするフィンランド発祥のワークショップです。目の前に敷かれた布に島塚さんが紫のブルーベリーを落とすと、赤ちゃんたちはすぐに手を伸ばしました。紙に押してつけて潰したり、体ごと上に転がったり、次々と口に入れたりと、各々が異なる反応を見せ始めます。
黄色のマンゴーピューレや赤色の人参ピューレを次々に落とすと、最初は紫色を怖がってブルーベリーに手が出せなかった子もおっかなびっくり触ってみる。目の前に広がる色や模様の組み合わせに夢中になる子、スプーンを受け取って初めてお絵かきを始める子、隣の子やお母さんに飛びついてしまう子、途中で泣き出してしまう子、と個性豊かな表現から十人十色の作品が生まれました。
赤ちゃんの集中力が保てる約30分のワークショップの間、赤ちゃんと一緒に夢中になるお父さんやお母さんを見ていると、カラーバスが赤ちゃんの五感を刺激すると同時に、親子や赤ちゃん同士の交流も重視したワークショップであることを実感しました。
会場には島塚さんがデザインしたもみの木のテキスタイルを展示、オーナメントは当社マットの材料を星やハート型にくり抜いたもの。
小さなお子様にも飾りつけを手伝ってもらって、素敵なクリスマスツリーが完成しました。
ワークショップの後は、フィンランドの冬の飲み物“glogi(グロッギ)”で暖まりながらの記念写真撮影会になりました。
夕方からのトークショーではヘルシンキ在住の島塚さんより日々の暮らしとデザインの仕事についてご紹介頂きました。島塚さんの日常を映した写真を見ながら気取らない語り口を聞いていると、フィンランドの暮らしがだんだんと身近なものに感じられます。
ときおり混ざる美しい風景写真や、サマーハウスで過ごす夜の森に訪れる「心臓の音が聞こてくる程の静けさ」といった瑞々しい表現から、「デザイン・ソースは自然から受けたインスピレーション」という島塚さんの言葉が実感を持って伝わりました。
質問コーナーでは、普段の生活・仕事に関する内容から教育制度を始めとする社会問題にまで話は及び、参加者の皆さんが真剣に話を聞いている様子が伺えます。終了後はフィンランドのチョコレートやキャンディー、ジンジャクッキーへのアイシングなどを楽しみながらのフリータイム、和やかな雰囲気の中でイベントは無事終了いたしました。
寒く暗い冬の期間、家で過ごす長い時間に少しでも彩りを添えたいという思いが、暖かみのある素朴な表現や独特の華やかな色使いにつながったといわれる北欧デザイン。現地で生活する島塚さんをゲストに迎えた当イベントを通じて、暮らしを豊かにするヒントが見つかっていれば幸いです。
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